アリ・ラッタンシ 著
久保美代子 訳
すばる舎
四六版・352ページ
前世紀末から現在まで続々と新たなトピックを世に送り出しているオックスフォード大学出版の教養入門書《A Very Short Introduction》シリーズ。そのなかから近年とくに注目されているホットイシューを取り上げる。
第一弾は、ブラック・ライブズ・マター(BLM)運動で世界に再燃・噴出した《レイシズム=人種主義》の問題。
《人種》という実はとらえどころない《ものさし》で、あちこちに《壁》をつくって対立してきた世界史をひもとき、人間存在のありようと未来を問う。多様性が叫ばれる時代、しっかりと考えておきたい《人種と差別》の話。
目次
第一章 人種(レイス)と人種主義(レイシズム)〜ことば遊びのような難問
第二章 帝国主義、大量虐殺、そして人種の科学
第三章 科学的レイシズムの終焉
第四章 人種化、文化的レイシズム、宗教
第五章 構造的レイシズムとカラーブラインドの白人性
第六章 インターセクショナリティと暗黙あるいは無意識の偏見
第七章 右翼政党のナショナル・ポピュリズムの台頭とレイシズムの今後
参考文献/さらに読みたい読者に/索引