著者 小林 エリカ 作・絵
A4変・32ページ
岩崎書店
人は私もふくめ、いつかみんな死んでなくなります。
けれど、たとえその生が、忘れ去られ、失われてゆくものだとしても、いつかだれかが私の、私たちの声を見つけてくれるのではないかと、私は心のどこかで信じています。
だから、いま、私は耳を澄ませて、聞いてみたいと思うのです。
ずっと遠くの、あるいはすぐ近くの、だれかの声を、だれかの歌を。
小林エリカ
死をめぐる絵本「闇は光の母」シリーズ、
「闇は光の母」の命名は谷川俊太郎さん の言葉
死を重々しく考えたくない、かと言って軽々しく考えたくもない、というのが私の立場です。死をめぐる哲学的な言葉、死をめぐる宗教的な言葉、果ては死をめぐる商業的な言葉までが氾濫している現代日本の中で、死をめぐる文と絵による絵本はどんな形でなら成立するのか、この野心的な企画はそれ自体で、より深く 死を見つめることで、より良く生きる道を探る試みです。