著者:和田誠
ブックデザイン:大島依提亜、勝部浩代
印刷:アトミ
発行:888ブックス(ハチミツブックス)
発行日:2021年10月7日
サイズ:B5サイズ
ページ:カラー 208ページ
装丁:上製本、表紙はシルクスクリーン印刷
みずみずしい感性がほとばしる
スタイリッシュな映画ポスター
新宿、現在の丸井の場所に、かつて日活名画座という映画館があった。格安で名画をみられることから人気が高かった。その映画館のポスターを無償で9年の間、制作していたのが22歳から30歳の頃の和田誠だ。
日活名画座のポスターは和田誠の初期の活動を紹介するうえで、欠かせない重要な作品だ。当時グラフィックデザイナーに活用されていたシルクスクリーンの工房サイトウプロセスからの依頼によって、月に2枚程度制作されていた。
これまで和田の展覧会や作品集では一部の展示(掲載)や、イラストレーション部分のみをまとめており、全貌は明らかではなかった。
本書は和田誠事務所に保管されていた185点のポスターをまとめたもの。シルクスクリーンのヴィヴィッドな色合い、大胆な構図は今なお、今だからこそ新鮮でスタイリッシュだ。
和田誠のファンはもとより、映画ファン、またグラフィックデザイナー、デザイナーを志す人たちにとっても刺激になる一冊に違いない。
ブックデザインは映画界で注目される大島依提亜。当時の気分を再現するために、表紙はシルクスクリーン印刷にした。