写真・エッセイ 橋本貴雄
装丁: 岡本健 +
判型:A5 判・並製カバー帯あり・PUR
頁数:342 ページ
出版:モ・クシュラ
2005 年、車に轢かれ、路上で倒れていた一匹の野良犬。著者はその犬を保 護し、フウと名付けて引き取りました。
本写真集は、12 年間のフウの記録です。 事故により脊髄を損傷したフウは、後ろ脚に障害が残り通常の歩行ができませんでしたが、それでも毎日の散歩をとても楽しみました(最後の2年3ヶ月は車 イスを使用)。
本写真集「風をこぐ」は、バタバタとうねるように、前足で漕ぐ ように歩くフウの姿から、著者が付けたタイトルです。
本書には、作家が地元福岡でフウを保護した 2005 年から、大阪、東京、そし て移住先ベルリンで亡くなる 2017 年まで、移りゆく季節・時間のなかで散歩を するフウの姿を写した 261 点の写真と、本写真集を出版するにあたって書き下ろされたエッセイ 2 万文字が収録されています。
フウのあとを追うように、写真 集をめくっていただければ幸いです。
橋本貴雄(はしもと・たかお)
1980年熊本県生まれ。2008年、ビジュアルアーツ大阪写真学科卒業。2011年からドイツに渡る。現在、ベルリン在住。2021年、『風をこぐ To Row the Wind』所収の写真からなる「Kette」が、椹木野衣氏の選評により 「キヤノン 写真新世紀」入選 。主な展示にグループ展「Unsichtbar」galerie Bild plus(ベルリン、2012年)、「Abjet」Galerie Emma-T(ベルリン、2015年)など。 https://www.takaohashimoto.com