アントニオ・コック 文
ルーカ・カインミ 絵
なかの じゅんこ 訳
サイズ:29.0×20.5cm
きじとら出版
ぼくはよく、船を見にいく。船はじっと、とまってるわけじゃない。ゆっくりと、いきをしながらねむっているんだ……
造船所の船を見に、少年は港を訪れる。船は生きている、そして何度でも生まれかわる。はたらく人々の力強さ、世界の大きさを感じ、想像を広げるひとりの時間――。
未来へと航海する子どもたちに届けたい一冊です。
文●アントニオ・コック Antonio Koch
1976年、イタリアのボローニャ生まれ。ボローニャ演劇学校で学び、ボローニャを拠点とする劇団「テアトロ・デッラ・ラッビア」に所属。脚本家兼俳優として活躍しながら、短編小説や詩などの創作を手がける。子どもに向けた作品に、日本人イラストレーターと組んだ “Brutto + Bello” などがある。
絵●ルーカ・カインミ Luca Caimmi
1978年、イタリアのマルケ州ファーノ生まれ。ウルビーノ芸術高等学校のアニメーション・デザイン科で学んだ後、国立ウルビーノ美術学院を卒業。ボローニャ国際絵本原画展で入選ほか、受賞歴多数。短編コミックや挿絵なども手がけ、本書が初めての絵本となる。
本書の表紙画は、カッサンドルによるポスターアートの傑作「ノルマンディー号」へのオマージュでもある。
訳●なかの じゅんこ 中野順子
1966年熊本県生まれ。西南学院大学文学部外国語学科英語専攻卒業。子育てのかたわら、通信教育で英日翻訳を学ぶ。NHK「イタリア語会話」をきっかけに、独学でイタリア語を修得。現在、福岡県内にてこども英語教室の講師。本作で第22回いたばし国際絵本翻訳大賞(イタリア語部門)最優秀翻訳大賞を受賞。