著者:松田 洋子
写真点数:58 点
96 ページ
サイズ:235×200 mm カラー
Ribbonsha りぼん舎
この写真集は南フランスの晩夏の光を拾い撮ったものです。松田さんのその地に寄せる思いは、かねてより敬愛していたセザンヌ、ゴッホ、モネ、ルノアール、ゴーギャンそしてマチスが描いた光線を感じ取りたいということから始まりました。そしてその旅が実現した時、松田さんはシャッターを切りながら、あることを発見します。それは自分自身の中の「曖昧さ」と「自信のなさ」、「押さえていた何か」というある種向き合いたくない自己でした。撮影を続ける中で、モネが晩年描いた睡蓮のように、「感じたまま」を写真で表現すること、とりも直さず自分自身を肯定するすること気付いたのでした。 明るくぬけた空、その下でひっそり佇む教会の扉を開く、祈りが捧げられた場の人々の痕跡、そしてそこを出て街中を歩いてみる。そこにも生きている証があえかな光とともに写し出される。そうした著者の視線と南仏の光線が紡ぎ出す作品集がこの写真集です。