著者:吉田篤弘
版型:四六判変形上製
頁数:128頁(うち2色ページ30ページ)
「周波数を探っていた。日曜日の深夜だった。
その時間帯だけ空気がきれいになる。」
こんな書き出しからはじまる、書き下ろしの
自伝的エッセイ。
「神様のいる街」とは、すなわち、神戸と神保町。この2つの街を舞台に、著者の青春時代が瑞々しく描かれます。
それは「自伝的エッセイ」でありながら、あたかも物語のようです。
キーワードは、本と古本と結婚。
この上なく率直に描かれる物語の終盤は、感動します。
驚くほどにさっぱりした、美しいデザインは、もちろん、クラフト・エヴィング商會によるもの。
通常の本よりも小さな本です。吉田さんの幻の処女作『ホテル・トロール・メモ』も収録しています。