高村志保
出版社: 夏葉社
サイズ:192ページ
長野県茅野市の駅前にある小さな書店「今井書店」。
2代目店主の高村志保さんは絵本を愛し、毎月約2300冊もの月刊誌を子どもたちへ届けています。高村さんが配達する「こどものとも」のシェア率は茅野市の保育園で80%。諏訪郡で見ると45%のシェア率を誇ります。高村さんは、かわいい絵本ではなく、流行りの絵本でもなく、大人が読んでも心揺さぶれるような絵本を愛しています。
本書は彼女の人生を振り返りながら、その人生の節目節目を支えてきた31冊の絵本を紹介するエッセイ集です。感動する話というよりも、そこで紹介される『ぐるんぱのようちえん』、『ないたあかおに』などと同じく、どこか心がヒリヒリするような話が多いです。
初代店主であった父への思い、田舎で本屋さんを続ける葛藤などなど。なお、本書は昨年2月に1500部限定で刊行されましたが、好評のうちに完売したため、今回、書き下ろし4編を加えて、「完全版」と銘打っています。
装画はデビュー時より高村さんが応援してきたきくちちきさんです。
高村志保
1967年、茅野市生まれ。「今井書店」店主。
斎藤惇夫さんから贈られた言葉「静かにゆく者は遠くへゆく」を胸に、本を売り、届け、絵本の喜びについて講演する日々を送る。