『続・三春タイムズ』
長谷川ちえ/文
shunshun/素描
四六変形判上製(192ミリ×124ミリ)216ページ
造本装幀 サイトヲヒデユキ(書肆サイコロ)
印刷進行 藤原章次(藤原印刷)
校正 猪熊良子
編集 信陽堂編集室(丹治史彦 井上美佳)
印刷 藤原印刷
表紙 日光堂(活版印刷)
コスモテック(箔押し)
製本 松岳社
梅、桃、桜、
三つの春が一度に訪れる
小さな町、福島県三春町
春、夏、秋、冬
繰り返されて増してゆく
暮らすことへのいとおしさ
新しい本が発売になりました。
長谷川ちえさんの文章とshunhsunさんによる素描からなる『続・三春タイムズ』です。
たんたんと繰り返される私の暮らしは、
地味といえば地味でしょう。
でもそれは、土に水がじわじわと染み渡り、
次第に乾いた大地が潤っていくことにもどこか似て、
そこに蒔かれた種からは芽が出てやがて根を張り、
花が咲いたり実をつけたり、大きく育った木には
鳥や虫たちが集まってくるかもしれません。
都市でもない、農村でもない、
歩いてひとめぐり出来るほどの
美しくも小さな城下町、福島県三春町で
器と生活雑貨の店〈in-kyo〉をいとなむ長谷川ちえさんが、
立春から大寒まで二十四節気の暦の流れに沿って
人とつながり、季節とともにうつろういとなみの豊かさを描くエッセイ集第2弾。
巻末には元三春町長、伊藤寛氏の訪問記も収録しました。
本書は2021年に刊行した『三春タイムズ』の続編にあたり、
2021年から2022年まで、二十四節気のひとめぐりに沿って2週間ごとに書かれたエッセイを収録しました。
「こよみを意識して生活するようになってから数年が経つ。それは三春で暮らし始めた時期とも重なっている。冬至が過ぎると徐々に陽が延び始め、小寒の寒の入りになったと思えば、最低気温が氷点下の日が続き、そして寒さが最も厳しい大寒を迎える。その年ごとに異常気象や気候変動による影響はあるものの、こよみと季節の移ろいは、不思議と足並みが揃ってハッとすることが度々ある。」(本文より)